Ergodox Ez買ってキーマップ変更までしてみた

この記事はとりあえずErgodox周りで感じたことなどをまとめるので割ととりとめないです。

購入動機

ErgoDoxを購入して人生がバラ色になった - YAMAGUCHI::weblog
などのページを見ててどうしても欲しくなったため購入。
キーボードへの出費としては今使っているRealForce 91(20k)を超える34K円の価格。

最近肩こりがひどくて、その原因が社内で使っているHHKが原因でないかと考えているのが1点。
社内で使っているMacBookProはディスプレイを1枚でも多く使いたい関係で閉じることができず、必然普通のフルキーボードは置き場所に厳しいのが1点。
昔からキー配置をいじるのが好きで試行錯誤を繰り返していたのだけど、Windows/Mac/Linuxと全環境でそれぞれのキー配置設定を行うのが辛くなってきて、またソフトウェア側でキー配置をいじるとペア・プロするときに問題があったり他人のPCを触るときにキー配置の違いで軽く困ったり、意図せず特定のキーをキー配置からなくしてしまって最悪OSにログインできなくなるようなリスクがあるのでOS側でキー配置をいじるのが嫌になり、ハードウェア側に配置を焼き付けられるようなキーボードが欲しかったのが1点。

注文から到着までの日数

公式サイトから購入。先駆者のレポートだと数カ月や2週間という記述が多かったので1ヶ月ぐらいは覚悟していたのだが実際には購入から到着までわずか8日しかかからなかった。安定して供給できるようになって到着までの時間が短くなっている模様(あとで比較的新しいレポートを読んだらやはり8日で届いたという記述があった)。
配達は海外から国内まで一貫してUPSだったのだが、ここ18時以降は配達してくれないらしく社会人が平日受け取るのはなかなか厳しい感じ。

到着から組み立て

僕は組立済みフルセットを買ったのでケーブルつなぐだけでとりあえず使えるようになった。

キー配置の試行錯誤

デフォルトのキー配置は最初から使うつもりがなかった。
理由は僕がQWERTYと大きく異なる配置を使うつもりがないから。
エンターの位置が違うのはいいとしてもCtrlや特に日本語入力を切り替えるためのキーがないこと、なにより数字キーがQWERTYとずれているのは許容できない。
(ちなみになぜQWERTYとの互換を気にするかというと今後もErgodox以外のキーボードを使う機会や、あるいはErgodoxを脱却する可能性を見越しているため。また他人に自分のキーボードを打ってもらう時や逆に自分が他人のキーボードを打つときになるべく混乱を起こしたくないから。数字キーとか1列ずつQWERTYとずれているものに慣れると戻った時にひどいことが起こるのは目に見えている。この辺はDVORAK配列を試した時の教訓から)。

先駆者兄貴の記事から方法を調べてキー配置を流しこむ方法を確立。
その後は少し変えてはキーを打って感触を確かめる、を繰り返して最終的に落ち着くキー配列までたどり着いた。
かかった期間は約2週間、作業時間はながら作業で約10~15時間程度。
ただしこの時間はいろいろ試行錯誤しつつ最適なキー配置を目指しながらだったので、
自分の中でこういう配列にしたいという確固たる方針が決まっていればもっとさっくり終わるとは思う。

作成したキーマップ

Ergodox Ez Apple JIS キーボードに寄せたキーマップを晒す - Qiita

自分が忘れないためにも、このようなキー配置に至った背景を書いておく。

まず、僕が作ったキー配置は基本的にMACのJISキーボードと極力配置を合わせており、Ergodox defaultをMac JISキーボードに合わせたような配置にしている。
既存のキーボードへ極力準拠している理由は今後も普通のキーボードと併用していくことを考えているから。
今回買ったErgodoxは仕事用で会社に持っていくつもりだが、自宅ではRealForceを使い続けることになる。
また仕事柄他人のPCやサーバのキーボードを利用する機会もあり、そのような機会に余計なリスクを持ちたくないため。

またErgodoxもいつまで使うかわからない。いつかまた別の配列のキーボードを購入した時、またそのキーボードのためにキー配置を大きく変更することは不毛。
よって基本的に既存のQWERTYへ準拠した配置にしている。

準拠の対象がMACのJISキーボードであるのは現在使っているキーボード配列の中で最も使いやすいから。
まあ結局のところ違うのは日本語入力で、Ergodox EZ を使ってみよう - Qiitaでも述べられているが日本語入力のON/OFFをそれぞれ1キーで行うのが使いやすい。半角全角キーがいらないためErgodoxでは数字キーの行をよりQWERTYに近い配置にできるという利点もある。

あと追加しているのはErgodoxのファームウェア流し込み用のRESETボタン程度でLAYER1,2はほぼ変更していない。
LAYER1,2はまだほとんど使っていないため、今後使っていく中で変更したくなるかも。

キー入力速度を測ってみた

2時間ぐらい前にやっとキー配置に満足してこの記事はそのErgodoxを使って書いている。
タイピングソフトを利用して普段使っているRealforce91とどの程度速度差があるか測ってみた。


前者がErgodoxで後者が今まで使っていたRealforce
こんな感じでErgodoxの方もすぐ慣れてそこそこの速度でタイピングできるようになっている。
ちなみにこれ最初に実行したのがErgodoxだったので問題に対する慣れによりRealforceのほうが有利なのだけど、それほど差が出ていない。
慣れていない状態でこれだけでているのですぐにErgodoxの方での入力速度もRealForceに追いつきそう。

これから購入する人たちに対する奨め

Ergodox Ezは完全に組立済みの製品を送ってくれるため、組立作業は一切要りませんが一方で実用的に使用するためにはキーマップの書き換えがほぼ必須です。
キーマップの流しこみ手順はErgodox EZ を使ってみよう - QiitaErgoDox EZのキーマップを変更する - Qiitaの記事などで非常に丁寧に説明されていますが、それでも最低限C言語の知識は必要になります。
現実的にはプログラム経験のある人でないと厳しいでしょう。
もしキー配列を変えないのであれば、むしろKINESISでいいかもしれません。
値段は上がりますがErgodox Ezのデフォルト配列に比べれば比較的素直なキー配置になっています。

また、まだ3万円超と非常に高価なデバイスですのでキーボード作業を頻繁に行わないような人も費用対効果が薄いでしょう。

キー配置自体、まだ日本語入力用のデファクトスタンダードのようなものは認知されておらず各々が試行錯誤しながら自分のキー配置を決めている段階です。
自分でキー配置をいじるようなことを過去にしてきた、またはこれからする覚悟のある人間でないと難しいでしょう。



もし購入することを決断したら、はじめてのErgoDox EZ購入ガイド - Qiitaをチェックすることをおすすめします。
僕は勢いで買ったのでものが届いてから印字されたキーキャップと印字されていないキーキャップはキーキャップの形も違ったことなどを知りました(幸いフラットでないほうが良かったので後悔せずに住みましたが)。

キー配置については現状は各々考えがあると思います。
好みや経験によって人により最適な配置は違うと思うのでこうすれば良いというのはないのですが、
先駆者が推奨しているRESETキーの配置だけは絶対にやっておくことをおすすめします。
理由はそこにも書かれている通り非常にRESETボタンが深いためで、シャーペンも安全ピンもない我が家では部屋中探しまわって細長いものを探しました。

届いたら、個人的にはすぐキー配置を変更し始めることをおすすめします。
Ergodox Ez標準のキー配置はレイヤー等独自の概念を覗いたとしてもかなりの変態であり、特にキーボード最上段の数字キーがずれている点と左手小指左側のCtrl/Caps/Tab等が全く違う点、日本語入力用の英数/かな/入力切替等がまったくない点などそのままでは多くの人が使いづらいと感じるはずです。

それに合わせると決めて全力でデフォルト配置になれるのも一つですが、僕はデフォルト配置はなるべく使わずすぐに自分の使いやすいように変更することをおすすめします。
その際、できるだけ集中して素早く自分のキー配置を決めることをおすすめします。ここでだらだらするとErgodoxを使わないまま机の脇において使い慣れたキーボードを使ってしまい、そのまま誇りをかぶらせて3万円の置物にしてしまいます(Ergodox挫折する人がいると聞きましたが大方が自分のキー配置を決める手前で挫折するのだと思います)。
僕も自分のキー配置を決めるまで2周間かかりました。自分に最適なキー配置を試行錯誤していたためですが、動画等見つつながら作業で10時間以上はかかったと思います。もともとキー配置などを最適化することが好きだったためずっと楽しみながら作業していたのですが、すぐ使いたい人にとっては結構な苦痛かもしれません。

蛇足

Ergodox、これ完全ワイヤレスだったら+1万払っていいという人は多そう。というか僕は出す。
Ergodox Ezがワイヤレス版をリリースしてくれないかなあ。してくれたら今回買ったのは会社用にしてワイヤレスのを自宅用で追加購入するのだけど。

今後できたらいいなあと思うもの

Ergodox用のキー配置を共有、評価できるような専用サービスがあると便利そう。
あとkeymap.cをアップロードすると自動でコンパイルしてhexファイルをダウンロードできるようなサービスもあると便利だけどC言語だからセキュリティ関係の問題で厳しいか。