ボードゲームのタイル(部品)の上手な切り離し方

先日twitterでちょっとだけ書いたボードゲームコンポーネントの切り離し方について。
カードゲームでない、紙製のタイルやチップを使用するボードゲームの場合、ほぼ確実にコンポーネントは切り離されておらず、購入者自らが枠*1からコンポーネントを切り離す作業をする必要がある。

しかし、これが意外と難しい。この切り離しに慣れていないと意外と印刷がめくれたり、白く剥がれた部分ができてしまったりと失敗してしまう。長くボードゲームを使いたい場合、そういったコンポーネントは精神に深い傷を残し、そのゲームをプレイするたびにダメージを食らうことになる。それだけではなく裏面に目でわかるほどの差異ができてしまった場合、ランダム性や非公開情報があるゲームだと特定のタイルが見分けがついてしまうのでゲーム性自体も損なってしまうことになる。またボードゲームの場合予備のタイルなどは殆ど無い上そのタイルだけ入手することも難しいので入れ替えたり補充することもできない。そのためこの最初の切り離し作業は非常に重要だ。
そこで、以下ではそのコンポーネントの切り離し作業のコツについて、何点か紹介しようと思う。

原則として表側から押す

タイルにはほぼ確実に表裏がある。ここで言う表裏とはゲーム内での表裏の役割ではなく印刷時の話で、切り離し部分が溝になっているのが表側、凹凸がなく平らなのが裏側ということになる(下の図参照)。

切り離し時の事故の大半が裏側の印刷が剥げる、もしくは微妙にちぎれて白くなってしまうことである。もし裏側からタイルを押した場合ウラ面の第一層の印刷された紙が浮いてしまい、事故が起こる可能性が非常に高くなってしまう。オモテ面から押した場合、表側は切り離し部分に溝があるため、紙が引っ張られて剥がれるということはほとんどなくなる。

切り離しにくい部分は最後に離す

タイルとその枠は下のように何ヶ所かの部分のみで繋がっている(プラモデルでいうゲートという部分)。

この部分はすんなり切り離せることもあるが、たまに非常に固く枠とくっついている場合がある。こういった場合はそれ以外の簡単に離せる場所を先に離し、最後に一番固いところを離したほうがいい。そうすれば回したり力の加える方向を変えたりと工夫することができ、事故が起こりにくくなる。

裁断の刃が貫通していない場合はとりあえずバリが残るように外す

基本的にタイルと枠は何点かの部分のみで接続されているのだが、ごくたまに裁断処理のミスで裏面側まで刃が届かず、裏面の紙が一部くっついてしまってる場合がある。

わかりにくいがタイルの切り離し部分の一部の紙が切れていない
これも非常に事故が起こりやすい。このケースの場合、ウラ面からタイルを押すとほぼ100%事故が起こってウラ面の印刷が剥げてしまう。
これへの対処法は普通にカッターで溝をなぞってもいいが、タイル側へバリが残るように工夫して切り離してもいい。そうすればタイル上の印刷は剥げずに、タイル側のウラ面の印刷だけが削れることになる。

その後、タイルについたバリ(余り部分)を丁寧にちぎればタイルを損なうことなく切り離すことができる*2

*1:プラモデルでいうランナー

*2:ちなみにこのちぎる作業もなかなか難易度が高い。個人的にはタイルの縁を印刷の上から爪で何度もなぞり、切れ目を入れた状態で丁寧にちぎるのがいいと思う